【虫編】三重・赤目四十八滝レポート!清流ならではの生き物たち【昆虫・鳥・爬虫類など】
当日に書いたけど力尽きた編↓と、
次の日に書いた四十八滝編↓。
とくに2記事目では23の滝+マップ上の見どころポイントをご紹介したので、その綺麗さは少し共有いただけたのではないでしょうか。そして、国定公園内は清流と森に囲まれているので、もちろん多種多様な生き物たちが生息しています。
今回は昆虫以外にも鳥や爬虫類まで見ることができたので、経路順にご紹介していきます!ドアップのハエとかもいるので苦手な方はご注意下さい…。
渓谷入り口の日本サンショウウオセンターにてオオヤマカワゲラ。入り口にへばりついていましたが、この時期はカワゲラの亡骸がやたらとたくさん転がっています。それにしても大きい(2センチ以上)。
千手滝付近の葉っぱで体を休めるクモ。種類は分かりませんがけっこう大きかったのでビックリしました。
クモとは対称的に、トコトコ歩く小さなオジロアシナガゾウムシ。特徴的な2色のボディから、パンダ虫やパンダゾウムシなんて通称もあります。かわいい。
これは同定できなかったのですが、マルウンカか何かでしょうか…?先ほどのバンダゾウムシの近くを歩いていました。
ツンと尖ったお顔が特徴的なテングチョウ。枯葉に埋もれてしまうと、見つけるのは容易ではありません。翅の模様も葉脈そっくりです。
木々のあいだから挿す木漏れ日に照らされて、ミドリキンバエがピカピカ輝いていました。ずんぐりむっくりの嫌われ者ですが、どうでしょう、意外と綺麗じゃないですか?
渓谷沿いには、ミヤマカワトンボがこれでもかというくらいたくさん飛んでいました。赤褐色の翅が特徴的で、オスの体はキラキラ輝きます。
岩だけの写真に見えますが、この1枚のなかに6匹のカワトンボが潜んでいます(多分)。撮ったときは3匹いるなあと思っていたのですが、あらためて見てみると6匹でした。清流おそるべし。
岩と岩のすき間の、大きな水たまりのようになっている場所。ここにも生き物が潜んでいます。上の写真はアカハライモリです。
イモリから目を離して何気なく隣を見ると、「ワシも撮らんかい」と言わんばかりにこちらを見つめるトノサマガエルが。冷たいお水と暖かい日に照らされて気持ちよさそうですね。※カエルはもちろん、公園内のすべての動植物採集は禁止です。
カジカガエルの美しい鳴き声を聴きながら歩いていると、カサカサと怪しい音が…。ニホントカゲの登場です。どこかで危機があったのか尻尾は切れていましたが、やはりこのころの体色は鮮やかで綺麗ですね。このあと、しばらくジッとして日光浴していました。
こちらはカワガラスでしょうか。何か幼虫のようなものを咥えていましたが、はっきりとは見えませんでした。
お尻にカッコイイはさみを持つコブハサミムシ。この辺り一帯にめちゃくちゃいましたが、動きが速いので撮るのは難しかったです。
甲高い声で鳴くキセキレイ。ハクセキレイは私の地元でもよく観ますが、キセキレイは山のほうに行かないと見る機会が少ないですね。尻尾をピコピコするのがめちゃくちゃかわいいです。
岩場で見つけたウラギンシジミ。とまっているときは白いのに、飛ぶと黒っぽいなかにオレンジを混ぜた派手な色を見せてくれます。なかなか綺麗に撮らせてもらえなかったのですが、iPhone7でスロー撮影したものを切り取ってみました。
見ただけで寒気が…と言われそうなチャバネアオカメムシ。ピントが合わなかったのは不本意です。実はカメムシは私もあまり得意ではなくて、なぜか生理的に受け付けない生き物第1位に輝いています。
カメムシの歩く先で休憩中のオバボタル。夜に光ることで有名なゲンジボタルなどとは違い、オバボタルの発光はかなり弱いです。昼行性なので余計に気付きにくいのかもしれませんね。
朽ち木でジッとしていたヤスデ。足が多いことを理由に嫌われていますが、この写真だと白いブツブツのほうが気持ち悪いです。菌類でしょうか?
いったんお花に癒されましょう。
見事に土に化けるバッタの幼虫。手指の第一関節よりも小さい体ですが、意外と高く遠くまでジャンプします。ピョンッよりもピョーーーーンって感じです。
魚も安心して泳げる澄んだ川では、カジカガエルが常にどこかで鳴いています。岩の上で鳴いているので比較的見つけやすいのですが、いざカメラを構えると逃げてしまう恥ずかしがり屋さん。
カメラをズームしまくった状態で、それらしき岩に手あたり次第レンズを向けてみます。すると大抵映り込んでくれます。私、けっこうカエル探すの上手かもしれません(自惚)。
カジカガエルが鳴く川のそばで、小さな波紋を広げるシマアメンボたち。家の裏の田んぼには普通のアメンボくらいしかいないので、体に模様をつけたシマアメンボは新鮮でした。
小さな翅をパタパタさせるセセリチョウ。イチモンジセセリでしょうか。このほかにも、ちょっとした水場で吸水する姿が見られました。翅の色はあまり綺麗でないですが、目や触覚が愛らしいです。
手すりの上で必死に歩いていたシャクトリムシ。具体的な種類は分かりませんでしたが、とにかくものすごく急いでいました。
クリクリのお目目とバサバサの触覚がかわいいヒゲコメツキです。コメツキムシというと悪い印象を持たれることが多いですが、この子はコメツキのなかでもとくに愛嬌のある種類ではないでしょうか。
細い草につかまって体をゆらすナナフシの幼虫。エダナナフシでしょうか。大阪の箕面公園ではナナフシモドキの幼虫をはじめてみましたが、触覚が長い個体は今回はじめて見ました。半透明の体がここからどこまで大きくなるのか楽しみですね。
【続き】箕面公園で見つけた生き物(ほぼ昆虫)たち【電車旅】 - 無免許人間、旅をする(初級編)
ブーンと飛んできて枯葉の山に着地したキンイロジョウカイ。すぐに奥へ歩いて行ってしまったので、お顔を拝見することはできませんでした。しかしこの写真からでも同定できる特徴の持ち主です。サイズが意外と大きかったのもびっくり。
横たわる木でジッと何かを考えている様子のトゲヒゲトラカミキリ。こちらはジョウカイの反対で、思っていたよりもかなり小さかったです。注意して見ていないと見落とすところでした。カミキリムシにはあまり出会えないので私にとっては幸せな瞬間。
プラスティックのような、半透明で独特な質感の翅を持つスカシシリアゲモドキ。あまり自身はないのですが、本種は個体差が激しい&検索した結果似たような写真があったのでスカシシリアゲモドキとしました。
引くぐらいブレてますが、ギリギリ伝わるでしょうか。クロナガカワゲラです。オオヤマカワゲラは何度か見たのですが、真っ黒な体をしたクロナガカワゲラは初見だったのでもう少ししっかり収めたかったのですが…。木の幹をものすごいスピードでのぼっていくので私のカメラ技術ではこれが精一杯でした。
最終地点の岩窟滝で折り返して、かなり降りてきたところで見つけたアリグモ。比較的よく見られる種類ですが、私ははじめてだったのでめちゃテンション上がりました。パッと見は本当にアリみたいで、心なしか歩き方もアリ(昆虫)っぽい。肉食的に光る目がカッコイイです。
アリグモのすぐ近くにいたクモ。こちらは種類の同定ができませんでした。でもなんでしょう、ボクサーのグローブみたいなのが気になります。
公園内で撮影した生き物たちはこれで終了です。今回は最終バスが来るギリギリまで時間を使ったので、見つけた生き物は(動き回るチョウをのぞいて)すべて撮影することができました!バスに遅れそうになってひやひやしましたが、満足です。
こちらは、サンショウウオセンターのオオサンショウウオ。こんなに近い距離で見ることはあまりないので新鮮です。運がよければ、渓谷内で野性のオオサンショウウオを見られるかもしれません。
最終バスが10分後だと知って焦っていましたが、ハイキングに来ていたおじ様たちがバス停で談笑していたのでひと安心。少し離れた所で看板を眺めていると、キマワリがクモの巣に引っかかって暴れていました。
そして、「クモがいない罠に引っかかったのか!?」と思った私。クモがいるなら自然に任せて見守りますが、この誰も得をしない状況が我慢できずキマワリを解放。
すると、小さなクモが慌てて逃げていきました。あれ、いたのか。とあらためて写真を見ると、キマワリの足元にクモの姿がありました。申し訳ございませんでした。最後の最後でクモに悪いことしてしまったなあと反省しながら、バスに乗り込み帰宅。
動植物採集は厳禁ですが、景色はもちろん美しい鳥や珍しい動物たちの姿も見られる赤目四十八滝。自然を守りながら、たくさんの生き物たちに癒されましょう。